もうやめて!とっくにバロンチェアのライフはゼロよ!
2023年1月、オカムラのバロンチェアの座面が限界を迎え、ウレタンクッションが劣化して黄色い粉が大量に出てくるわ、座面スライドレバーのあたりのクッションが薄くなって底付きするわで酷いことになってきたので意を決して座面を交換してみました。

さあ、座面を調達するぞ!
残念ながら、受注生産のためAmazonや楽天では買えません。
オカムラサポートアンドサービスのホームページから、「お問い合わせはこちら」のリンクを押下して、シート裏面のシールに書いてある製品コードと製造Noを添えて、「座面の交換部品が欲しいので、買えますか?」と問い合わせメールを送る必要があります。もう、1クリックで通販で買えるのに慣れてしまっているので、このアクションが面倒すぎて1年くらい座面交換を先送りしていました。オカムラさん、これは随分と個人ユーザー向けの商機を逃しちゃっているのでは!?
ロット番号から製造年月日が特定出来るらしいぞ
ここで皆さん座面の裏面のシールを確認したかと思いますが、このシールから製造年月日が分かります。
オカムラサポートさんに確認した情報なのですが、座面裏面の「ロット番号」という項目があれば、製造年月日の特定が可能とのことです。6桁の「DDMMYY」形式で製造年月日が記載されています。例えば、「181209」なら、「18」「12」「09」で分けて、「2009年12月18日」になりますね。
ウチが中古で2015年に買ったバロンチェアは、なんと2007年製でした。昔のユーザー8年+私7年の合計15年もおケツを支えてくれてありがとうm(_ _)m
オカムラサポートさんの追加情報ですが、一般社団法人日本オフィス家具協会の定める、標準使用期間(=経年劣化などの問題なく製品をご使用いただける年数の目安です)では回転椅子は8年間で、オカムラ製品はこれに沿って製造されているようです。ウチの場合、すでに耐用期限切れの中古を購入したようです笑 でも、クッション以外は何一つ問題無かったので、本当に耐久性に優れたチェアだと思います。
んで、いくらで座面買えるの?
話が脱線しました。2023年1月時点でのお見積り回答は以下の通りです。
出張費 11,800円
作業費 2,800円
部品代 42,200円
消費税 5,680円
合計 62,480円
OH・・・なんてこった・・・
中古で3万で買ったバロンチェアに6万円以上の修理費が掛かるだとぉ・・・!!
「中古バロンチェア2回買えるんじゃね?」「家具修理屋さんで座面だけ張り直してもらった方が安いんじゃね?」などと葛藤が巡ります。
出張費、作業費が掛かる理由としては、バロンチェアは製品の安全性および品質保証の観点から出張による交換を推奨しているとのことでした。
「中古バロンチェア2回買えるんじゃね?」→また10年選手だったら座面は結局寿命が来るし、今のチェアを粗大ごみで処分するのも面倒。他の部分はまだ使えるのに捨てるはもったいないなぁ。
「家具修理屋さんで座面だけ張り直してもらった方が安いんじゃね?」→どこで修理してもらえるのか調べる必要があるし、費用も聞かないと分からない。仕事で毎日使うので何日かバロンチェアが使えなくなってしまうのが手痛い。それに、新品の純正の座り心地も体感したい。
ということで、少し交渉してみることにしました。
「自分で交換するから、部品だけ売ってください」と。
そしたら、以下の要領の回答が来ました。(意訳)
・今回だけ特別なんだからね!
・交換のやり方は教えてあげないんだから!
・壊しても知らないんだからね!
という事で、自分で交換することにして、出張費&作業工賃の約1.5万円を圧縮できました。
「もりめもとかいうブログで部品だけ売ってくれるって見たんだけどよぉ…?」なんて不躾な問い合わせはせずに、「どうしてもバロンチェアのシートを交換したいんですけど、予算オーバーなんですよ…」ときちんと涙目で交渉して、ツンデレ回答を引き出してくださいね。
座面が届いた!
支払から10日程度で郵送されてきました。部品は受注生産だから1か月は見ておいてね、と言われましたが、思ったより早く届きました。当初に長めの納期を連絡して、その納期よりかなり早く納品し、有能感を演出するという定番の流れですが、いつもカツカツで自分で自分の首を絞めている若手君にも見習わせてあげたいところですね。

さて、どうやって座面を外して交換するの?工具は?
事前にブログとかで情報収集すると、
「8mmの6角レンチ」と「No2のプラスドライバー」が必要とか、「ラジオペンチだけで十分」などと情報が錯綜しています。
「セールスマンがラジオペンチで2つの部品を取り外してあっという間に座面交換」といったブログも見られたので、ラジオペンチだけでイケると判断して挑戦してみました。
座面スライドレバーの奥のパーツが鍵!
作業の流れは以下の4ステップです。さほど難しくはありませんが、工具の取り扱いに慣れていない人はプラスチックパーツを折るかもしれないので、そこだけ気を付けましょう。
①座面スライドレバーの可動域を制限しているプラスチックパーツ(以下、プラパーツ)を外す(両側)
②古い座面を取り外す
③新しい座面を取り付ける(前後に注意だ!!)
④プラパーツを取り付ける(両側)
では、写真を交えて手順を見ていきましょう。
まず、場所です。

このパーツをラジオペンチを使って取り外していきます。

プラパーツの端をラジオペンチで引っ張ることで外れました!このプラパーツですが、中々硬くて取り外しに苦労するかも知れません。
古いほうのパーツは経年劣化で緩くなっていたのですが、新品のパーツはカッチリとはまるので、再度外そうとすると苦労します。

上の写真では、本体側を掴む部分の頭を持っていますが、この部分はグッと掴むと本体側の掴みも強くなってしまい、少し外れにくいです。なので、外れにくい場合は以下の写真の場所を掴むのがオススメです。ただ、形を見て分かる通り、下手に力を加えると折れる可能があるので、力加減には十分気を付けてください。

両側のプラパーツを外したら、座面スライドレバーの可動域が広くなるので、めいっぱい押し上げた状態で、座面を前にスライドしていきます。

さて、積年の汚れをこの機会に取り除いたら、座面の取り付けを行います。
ここで気を付けなければならないのが、座面の前後です!
「なぁに座面の前後を間違えるなんてそんなバカげたことが…」
あるんです!
どういう事になるか説明しましょう。
まず、クッションの裏面です。この出っ張り部分を…

本体の取り付け側です。
指でさしている先の出っ張りのパーツがありますね。これをクッション裏面の出っ張りと篏合させる必要があります。


んで、クッションの前後を間違えて取り付けると、こんな感じになります。

あとちょっと、あとちょっとが入らないんですねぇ。それこそ2~3ミリくらいが入らない。
なまじ色々な工具を持っていると、自分が前後間違えているなんて可能性なんて1ミリも疑う事無く、
「取り付けが大変だからサービスマンの出張が推奨されているんだなぁ」なんて変な納得をし、
マイナスドライバーとかタイヤレバーとか持ち出して力づくで何とかしようとしてしまいます。そして30分くらい格闘して無理やりはめこんで、座席をスライドさせようとしたら「ボコンッ」って座面が外れて
これはもしかして取り付けを間違えているのでは無いだろうか・・・
とようやく自分の過ちを疑い始めるのです。
Youtubeの座面交換の動画を見てみると、とってもに簡単に座面を入れているではありませんか!!
んで、気を取り直して前後の向きを正しくすると、パワーなど不要で「スルスルっ」っと座面が入っていく訳でございます。
無事、座面が収まったら、最後に取り外したプラパーツを元に戻して完成です!
新品の座面には新品のプラパーツも付いてくるので、交換しちゃいましょう。
やったーDIYで座面交換できたよ!

と、言うわけで無事に座面交換が出来ました。無駄な間違えが無ければ10分程度で終わるんじゃないかな~と思います。
これでまた10年くらい頑張ってもらえればと思います!
ん?ヘッドレストが気になるって?
ついでに自作ヘッドレスト紹介
大したもんでは無いですが、参考情報として張っておきます。
まず、中古オフィス家具店に行き、お店の外などで激安で売っているジャンク椅子を探します。
私の場合は、500円だか1000円で売っているジャンク椅子があったので、それを買ってきました。あとは、ホームセンターでM8ボルトと共締めに使うステーを調達します。
あとは、ジャンク椅子の背もたれをグラインダーなどで切断してヤスリで切断面を整えたのち、
ヘッドレスト取り付け穴を利用して、ボルトとステーで背もたれを挟み込んで固定するだけです。


フローリングでバロンチェアが滑りすぎる!対処方法は?
ついでのついでに、バロンチェアが滑り過ぎるときの対処法について記載します。
バロンチェアの純正キャスターはナイロン製で、カーペット敷のオフィスでは快適に使えるのですが、床がフローリングだったりタイルだったりする場合は、いささか滑りすぎて落ち着かない事になります。
そんな時は、2つの対処方法があります。
①チェアマットを敷く
こんなのを床に敷きます。
リンク先の商品については、購入してからかれこれ3年、テレワークで週50時間×160週間=8000時間ほど使っていますが、特に問題なく快適に使えています。自宅の2匹の猫がバリバリするというシビアコンディションですが、ほつれる事も無く、耐久性は◎ですね。床の傷を防ぐことができたり、床下への振動を多少カット出来るのも高ポイントです。
ただ、カーペットの宿命なのでどうしても「ホコリ」「ごみ」「猫の毛」が盛大に溜まります。
そんな時は以下のような解決策もあります。
②ウレタンキャスターに交換する
ナイロン製のキャスターを、ウレタン製に交換します。適度に転がり抵抗が増して、無駄に体力を使わずにチェアを安定させることができます。差し込み部の規格は共通なので、オカムラ純正品でなくても使えます。純正品は1万円超えるので、ちと高いですね。
交換方法は、こんな感じで手で引っ張れば抜けます。固ければ、マイナスドライバーなどでこじっても良いです。それでも固い場合は、こじる系最強工具のタイヤレバーがあれば何とかなります。
③固定脚にしちゃう
いっそのこと、キャスターなど無くしてしまえという大胆な案もあります。
まぁバロンチェアは25kgくらいありますから、動かす度に筋トレになることは容易に想像できますね…。安物チェアなら良いんでしょうけど。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
バロンチェアは耐久性に優れ、部品の交換やカスタマイズも可能で末永く使えます。
皆様もたまにはパーツ交換などして、末永く愛用していきましょう。